わたしと腰痛とそして筋トレ

筋トレ体験談

わたしと腰痛とそして筋トレ

腰痛とギックリ腰

私の腰はガラスの腰のようにひじょうにもろい。幸い椎間板ヘルニアを抱えている訳ではありませんが、ちょっとしたことで腰痛になり、何気ないことでギックリ腰になります。腰痛とギックリ腰の違いが分からないという幸せな方の為に説明しておくと、寝込むほどではないのが腰痛。1日か2日は寝て過ごすことになるのがギックリ腰です。風邪とインフルエンザの違いの様なものでしょうか。(これは医学的な違いではなく腰の痛みを経験から2種類に分けたものですので悪しからず。)

さて、ギックリ腰の特徴として、立ち上がれるようになっても、しばらくは腰がカクンと来そうで非常に怖い。ちょっとした動作にも腰は関係していることを身を持って知り、腰は体の要(かなめ)とはよく言ったものだと感心するのもこの時です。
膝カックンというのをご存じでしょうか。立っている人の後ろから、膝の後ろを押して、カクンと支えが外れたような状態にするいたずらです。それが腰で起こりそうな気がします。上体を斜めにしたら危険です。水道で手を洗うのだってなるべく垂直に体を保ったまま、会釈なんてもっての他です。カクンとなったら最後、再びベッドへ逆戻りですから。ギックリ腰になってしまったら、立ち上がれるようになっても薄皮一枚で腰が固定されているようなそんな頼りない気持ちでしばらく生活し続けることになります。

私が豊富なギックリ腰歴から学んだこと

わたしは、若い頃からギックリ腰を繰り返してきました。初めてギックリ腰になったのは、30代初めです。ベッドにあった毛布を両手で持ち上げようとして、突然腰に力が入らなくなり、そのままベッドへ倒れ込みました。一体何が起こったのか分からず、ただただ家族に助けを求めるしかできませんでした。すぐ隣のトイレまで20分ほどかけて這っていかなければならない状態で、今考えても恐ろしい体験です。その後何度となくギックリ腰を繰り返し現在に至っていますが、幾度となく繰り返すギックリ腰と付き合う中で、学んだこともあります。

これまで最も酷いギックリ腰は、今から10年ほど前のものです。この時は半月ほど仕事を休むことになりました。初めはそれほど酷いギックリ腰ではなかったのです。昼間に前かがみの姿勢で作業を続けたので夜にかけて少しずつ腰に違和感が広がりました。あれ?ヤバいかなと思いながらその日は普通に過ごしました。翌日も腰が痛いので午前中仕事を休んだのですが、午後からはどうしても顔を出さなくてはいけないプロジェクトがあったので、腰痛ベルトで腰を固定して出勤しました。この行為がよくありませんでした。仕事に出てじっとしていることはできません。通勤だけでも腰に負担がかかりますし、仕事でもどうしても無理をします。おかげで、その日の夜から立ち上がれなくなりました。そのまま寝たきりという訳です。この経験から学んだこと、それは、「ギックリ腰になるのは仕方ないけど、悪化させないように気を付ける」ということです。ギックリ腰は重いものを持つからなる訳ではありません。箸を持ち上げただけでもなる時はなります。ちょっとヤバそうだなと思う時もありますが、ほとんどは予測不可能です。そんな突然襲い来るギックリ腰越しに対処するには、なってからいかに軽傷で食い止めるかです。これが効果的なギックリ腰の治し方ともいえます。

ギックリ腰の正しい対処法

やってしまったかなと思ったら、絶対安静。腰を動かして本当に痛いか確かめてみる行為も厳禁です。職場にいたら軽いと思ってもしばらくして動けなくなることがあるので、なるべく早く休みをもらって自宅に帰ります。そして横になって、楽な姿勢を取り、時々患部を氷水で冷やす。トラブルが起きた時、初期対応が最も大切なのは世の常です。ギックリ腰とて例外ではありません。私は、ギックリ腰を起こしたら、患部から血がにじんでいるイメージを描きます。患部を動かせば傷口が広がり出血が多くなります。患部を固定して、血行を悪くする。間違ってもこの時点で温めてはいけません。ギックリ腰は血行が悪くなって筋肉がこわばっているのではありません。筋肉の損傷がおこっているのです。血行を良くして幹部周辺の炎症を悪化させては傷口に塩を塗ることになってしまいます。「動かさず、冷やす」この対処で出血(実際に出血している訳ではありません。あくまでイメージ)を最小限に留めることが何より大切です。初期対応に成功したら、今度は逆に痛くない範囲で患部の周辺を軽く動かしていきます。少しでも痛いと感じたら、患部を守るために周辺の筋肉が収縮しているということですので、逆効果です。寝たまま足をぶらぶらさせたりして、こわばっている筋肉を緩めていきます。そもそも、ギックリ腰があれだけ痛いのは、筋肉が頑張り過ぎて患部周辺を締め上げているからです。その緊張を和らげることができれば痛みが早く取れます。初期対応とこの2次対応で早ければ翌日、遅くとも2,3日で動けるようになるでしょう。ただ、しばらくは傷口が完全に元に戻っていない状態です。ギックリ腰は繰り返しやすいといいますが、これは治りきっていないとことに再び刺激が加わってしまうからでしょう。経験上、1か月から3か月程度は再発しやすいのではないかと考えています。

ギックリ腰に筋トレは有効か?

さて、ここまでギックリ腰の話をしてきましたが、本題はここからです。若い頃、ギックリ腰をした時、お医者さんから腹筋と背筋を鍛えるように言われました。今でもそのようにアドバイスされるのかどうかはわかりませんが、ともかく、当時からフィットネスクラブの会員だった私は、腹筋、背筋の強化は最重要ミッションとして常に取り組んでいます。
しかし、残念なことに、相変わらずギックリ腰になります。筋トレブログで筋トレの効果を否定するようで心苦しいのですが、私の経験上は、腹筋、背筋を鍛えたからと言ってギックリ腰の予防にならないというのが率直なところです。それよりも骨盤が傾きすぎる座り姿勢をしないとか、風邪を引いたらしばらく腰にも気を付けるとかの方がはるかに有効です。ヘタレトレーニングですので、鍛え方が足りないだけかもしれませんが、インナーマッスルや姿勢、骨格や生活習慣も関係するギックリ腰は腹筋、背筋だけで解消できるほど単純ではないのかもしれません。

補足-風邪とギックリ腰との関係

風邪は全身に症状がでる疾患です。インフルエンザほどではありませんが、関節が痛くなることがあります。風邪は喉の傷みや発熱などを引き起こすだけではなく、筋肉にもダメージを与えます。風邪が治った後も、しばらくは筋肉が回復していないので、ギックリ腰になり易い体の状態にあるといえます。十分気をつけましょう。