健康食品やサプリメントは必要か

カメラ食事
スポンサーリンク

健康食品やサプリメントは必要か

通販番組で取り上げられる健康食品

会社勤めの方はご存知ないかもしれませんが、昼間の地上波は通販番組のオンパレードです。通販専門チャンネルかと思い違いをするような局から、刑事ドラマがいつの間にか通販番組になっている局まで様々です。たまたま平日に家にいてテレビを見ていたら、その通販番組比率に驚きます。そして、通販番組が扱う数多の商品の中で、もっとも多いのが健康食品を扱ったものです。

通販番組の番組構成はほぼ決まっています。まず、
(1)ある栄養素の重要性を説明します。
(2)現代人にいかにその栄養素が足りないかを検証します。
(3)身近な食品でそれを補おうとした時の大変さを訴えます。
(4)そこでそんな問題を解決する「画期的な商品」の登場
(5)そんな素晴らしい商品の「今だけ」価格の紹介
このような流れの中で、ちょいちょい「個人の感想です」というテロップ入りの体験談をはさみながら番組が進むという感じです。

不足しがちな食物繊維と例に挙げられるレタス

通販番組でもよく取り上げられる不足しがちな栄養素の代表作「食物繊維」を例に挙げて考えてみましょう。食物繊維を食品で取ろうとした時、野菜の籠に乗せられていることが多いのがレタス。1日に必要な食物繊維は20g程度ということですが、レタスなら8個ぐらい食べないと必要量に達しません。そんなことはとても無理だと思ったあなた。まんまと通販番組の罠にはまっているかもしれません。そもそも、なぜ食物繊維の少ないレタスなんでしょう。そう、レタスはもともと食物繊維の少ない食材です。レタスで必要な食物繊維を賄おうなんて無理な話です。

アボカドにしませんか。これなら1個食べれば、それだけで1日に必要な量の半分を取ることができます。そもそも、食物繊維は20g不足しているわけではありません。多くの世代で、あと5g取れば必要量を満たします。アボカドを食材に加えれば余裕でクリアですが、みそ汁にワカメをプラスしたり、白米を雑穀米にしたりしても食物繊維を増やすことができます。

年齢とともに減少していくものは補わなければいけないのか

年齢とともに減少していく○○といったうたい文句で危機感を煽る通販番組にも要注意です。確かに年齢とともに減少するものは多いと思います。しかし、それは減少するから補わないといけない物か、体が必要としないから減少しているのかは見極めないといけません。例えば、育ち盛りの子ども達は運動量が多いのでたくさんのカロリーが必要です。しかし、成人から中年、老齢と年を重ねていくにつれて基礎代謝が落ちて来るので、食べる量は若い頃に比べて減っていくはずです。高齢になると摂取カロリーが減少しているので、若い時と同じように食べましょうというが変なのはすぐにわかるでしょう。もしかしたら、通販番組が年ともに減少するので補おうといっている栄養素は、カロリーと同じで使わなくなったから減っているだけなのかもしれません。

何が足りていないのか見極める

栄養を考える上で最も大切で、最も難しいことは、何が足りていないのかを見極めることです。何となく足りないような気がするということで、健康食品やサプリメントに頼ると、別の栄養素も足りないような気がしてきて、それを補うつもりで別の健康食品やサプリメントに手を出すという連鎖に陥りがちです。足りない気がするなら、食生活の見直しから入るのが王道ですが、理想通りにいかないのが現実でしょう。(通販番組が花盛りなのも買ってくれる人がいるからに他なりません。)しかし、安易に飛びついて結局体の害になったなどということのないように気を付けて下さい。